2018年11月に子宮頸部高度異形成の治療として、子宮頸部円錐切除術という手術を受けました。
手術後の定期検査では再発もなく、現在は無事に妊娠することもできています。
しかし手術中に心停止を起こし、一歩間違えば死んでいた可能性もありました。
怖がらせたいわけではなく、私のような例があることを知っておいてほしい
そんな思いで今回記事を書くことにしました。
この記事がこれから子宮頸部円錐切除術の手術を受ける方の参考になれば幸いです。

2泊3日の入院生活
子宮頸部円錐切除術は日帰りで手術を行っている病院もあるようですが、私の通っていた病院では2泊3日での入院が必要。
手術は2日目に行います。
[cat_fusen01 title=”入院時の持ち物”]ストロー付きコップ
ナプキン
T字帯
ティッシュ
かかとのある履物
ビニール袋(2~3枚)[/cat_fusen01]
ストロー付きのコップは蓋つきのものが安心。子供用のストロー付きコップで十分です。
タオルとパジャマは病院でレンタルをお願いしました。
入院生活1日目
私が入院した部屋は6人部屋ですが、私の入院日が退院日という方ばかりだったので、気楽に過ごせました。
入院1日目は特にやることがありません。
翌朝までに経口補水液を1本空けるように言われましたが、これが中々大変です。
ストローで飲むと少し飲みやすいですよ♪
入院生活2日目
手術当日。朝7時頃に浣腸をしてもらいます。
手術の際は血栓予防の弾性ストッキングを着用し、手術室へ。
麻酔は下半身のみの硬膜外麻酔。横向きに寝て体をエビのように丸め、麻酔を入れてもらいます。
麻酔が効くまでそのまま待機している最中に事件は起こりました。
近くにいる方に息ができないと伝えた直後にブラックアウト。
その後「ヤバいヤバい!」という声と同時に、胸を圧迫される感覚で目が覚めました。
自分でも最初は何が起きているのかわかりませんでしたが、心停止したことにより、心臓マッサージを受けていたのです。
落ち着いてから子宮頸部円錐切除術の手術を開始。
手術自体は15分程度でしょうか。痛みは全くなく、焦げ臭いと思っている最中に終わりました。
手術終了後も唇がガタガタと震えてまともに話すことすらできない状態。血圧が下がって体温調整がうまくできていないからなのだとか。
心臓マッサージを受けているので、肋骨が折れていないかどうかレントゲンを撮られ、病院内に20床しかないHCUに運び込まれました。
入院生活3日目
退院予定日。引き続きHCUで朝を迎えました。
ナースコールを使わずにひたすらおーいと呼びかけるおじいちゃん、痰が絡んで苦しそうなおじさん、頻繁に聞こえるうめき声…。
健康診断を受けたばかりだし、心臓には異常がないはずなのに、どうしてこんな場所で過ごさなければならないのか。
1日中心電図を繋がれて体の自由が利かないせいか、段々と腹が立ってきました。かなり自分勝手ですね。
後日心臓の検査を受けることを条件に、渋々退院を了承してもらいました。

やっぱり!という思いが強かったです。
術後の様子と病理結果
退院翌日には仕事復帰し、普段通りの生活を送りました。
手術から1年経過しましたが、現在も再発せずに過ごすことができています。
術後の様子
術後は通常通りの生活をして問題ないとのことで、事務職なこともあり退院翌日には仕事復帰できました。
ただ2点だけ注意があり
- 自転車には乗らないこと
- 1か月は湯船に浸からないこと
自転車には元々乗らないので問題ありませんでしたが、辛かったのは1か月の湯船禁止。
寒くなり始めた時期だったので地味に辛かったです…。
病理結果
- 最初の細胞診での結果と同じ、CIN3 子宮頸部高度異形成で間違いないこと。
- 異形成の手術自体は無事に終わり、病変は綺麗に取り切れていること。
- 今後の妊娠のために病変ギリギリの部分で切除したこと
以上3点の報告を受けました。
術後半年間は3か月毎、その後は半年毎、1年毎と間隔を空けながら定期検査を受けていきます。



必ず信頼のおける医師を探して
私が今回受けた硬膜外麻酔は無痛分娩や帝王切開の際にも使われる麻酔。
無痛分娩といえば一時期死亡事故が相次ぎましたよね。
私のように麻酔で心停止が起こることもあるということを知っておいてください。
麻酔科医への不安
腫瘍外来の先生のことは信頼していますし、今後もお世話になりたいと思っていますが…
麻酔科の医師には不安を抱かざるを得ませんでした。理由は2つ。
- 入院初日に説明に来ると言っていたにも関わらず来なかったこと。
- 診察の際はもちろん、手術の時間にも平気な顔をして遅れてきたこと。
何か事情があったのだと思いますが、一言あれば不安を抱くこともなかったはず。



最初に不安を抱いた診察の時点で、別の病院へ転院することも考えれば良かったと後悔しています。
心停止の原因
定期検診の際、担当医に心停止の原因を聞いたところ、麻酔が効きすぎたのかなと言われました。
麻酔薬に対するアレルギーの可能性があるのなら、今後のこともあるため私に何か忠告をするはず。
今まで何度か麻酔を使う手術を受けていますが、もちろんトラブルがあったことは今まで一度もありません。
いつも口数の多い担当医が途端に静かになってしまったので、きっと話せない事情が何かあったのでしょう。
今回私の硬膜外麻酔を行った医師は研修医だったこともあり、恐らく別の場所に麻酔が入ってしまったのではないかと推測しています。
麻酔科医への不安がなければ大きな病院だからこそ、心停止してもすぐに助けてもらえたと、ポジティブに捉えることもできたかもしれません。
しかし、今後は麻酔を受けるような手術をする場合、この病院で二度と手術を受けたくないと感じたのが本音でした。
手術を終えた私から伝えたいこと
手術に付き添ってくれた母や夫には要らぬ心配をかけてしまったことを申し訳なく思っています。
子宮頸部円錐切除術という手術は時間も短く、大した手術ではないと思われがち。
しかし、私のような例もあるのだということを頭に入れておいてください。
手術を終えた私が皆さんにお伝えしたいことは2つ。
- 手術の際は必ず誰かに付き添ってもらうこと。
- 医師への不安を感じたら転院も検討すること。
これから手術を受ける皆さんが信頼できる医師と巡り合い、何事もなく無事に手術を終えられるよう、心から願っております。